定年まで会社員やって、その後は何しようかしら。
なんていう、ごくありふれた人間のひとりだったわたしですが
今年に入って始めたゲストハウス運営にすっかりハマっています。
もはや、天職かも?と思えるほどです。
地元のおすすめを案内するだけで喜んでいただける。
ごく普通の家を整えてお宿提供しただけで
WOW!と感動して気合い入れたカメラで撮影してもらえる。
こんなに楽しく肩の力を抜いて仕事ってできたのね!
と我ながら驚いています。
ゲストハウスをやってみてよかったことをまとめてみます。
まだ、初めて半年も経っていないので
今後もっといろいろな発見があるかもしれません。
途中経過としてご覧いただけたら幸いです。
※客室の様子こんな感じです@佐木島・三原市
旅に出ずして、旅した気分でお得
何よりの魅力はいろいろな方を迎えることで得られる刺激です。
自分が旅に出ないのに、旅に出た気分にどっぷり浸れます。
同じゲストハウスでも収益重視、非対面だと難しいかもしれませんが、
ゲストと交流ができる形で運営している方ならきっと醍醐味として納得していただける内容でしょう。
我が家で初めて受け入れたのは、スペイン人のサイクリストカップルでした。
愛媛にある自然農園でお手伝いするため
自宅からはるばるユーラシア大陸を走破してやってきていました。
その事実だけでも見事なのですが、途中の困った話も興味深いのです。
例えば、中国ではインターネットが全く使えないとか。
重い荷物を抱えて、氷と岩だらけの山脈を進むとか。
ただ写真を眺めているだけでも冒険に便乗している気持ちで楽しかったです。
英会話へのハードルを下げられた
個人的にありがたかったのは、英語へのハードルが下がったことです。
いやいや、英語、喋れるでしょ、と言われそうですが
それを言われると胃がキューっと痛みます。
曲がりなりにも会社員時代に英語を使う職場にいました。
と言っても、ほぼやり取りはメール。
電話でしゃべったりする事はそこまで多くありませんでした。
とはいえ15年近く毎日使ってきたわけですから、
適当ではいけない、きっちり話さなければならない。
そんな思い込みに縛られていました。
でも実際にゲストを迎え入れてみると、
当然ながら全員が英語圏の人間では全くないわけです。
まあ、仕事の時もそうだったのですが。
美しい賢い英語を話す必要はなく、よほどの失礼がなければ
ジェスチャーを交えてでも伝わることが大事だと認識できました。
そうやって奮闘していたら、あなたの英語は本当にクリアでわかりやすい、
と褒めていただくことも出てきました。
聞き返されることも時々あるのですが、嬉しい進化です。
自信を持って受け答えすることって大事なのだな、
と肩肘張る自分を少しずつ手放せたのは大きな成果でした。
不屈精神を鍛えられた
3つ目には不屈の精神を鍛えられたことです。
サボっていても頑張っていても
そこにいるだけである程度のお給料が保障されている。
そんな勤め人とは打って変わって、自分が動かないと何も始まらないのが自営です。
ある意味気楽なのですが、もちろんベストを尽くしてもその成果が思ったように現れない事はありますし、
役所の担当による見解の違いで振り回されることだってしょっちゅうです。
上司が整えて渡してきた仕事でないのですから、まあいろいろ起こります。
そんな時に文句を言うのではなく、今できることを淡々と進めていく。
そんなちょっとやそっとではへこたれない気持ちをいつの間にか育てられていました。
旅館業で取れないなら、民泊新法でいいわ、なんてのは
自営の先輩方にはごく当たり前ですが、わたしには一大決心でした。
この課題はどうクリアするかな?
そんなふうに日々の仕事を進めるのが楽しいなら
ゲストハウス運営もいいかもしれません。