島に来て、雨の日を前よりずっと楽しめるようになりました。
梅雨でお客さんも少なくなるだろうし、
雨スタートで気も滅入るなと身構えていたのですが
やってみたらそうでもなかったと言う話をします。
大阪の郊外で暮らしていた頃は、とにかく雨の日が嫌でした。
朝起きて雨だったら、今日は終わり、くらいに思っていたのですが、
ここ佐木島だとできることがいくらでもあります。
雨でも楽しいのが島なんです。
※幻想的な小雨の朝@佐木島・三原市
雨でも景色を楽しめる
なんと言っても雨でも景色が楽しめること。
これがいちばんの魅力と感じます。
写真は夜明け前に小雨が降って少し晴れたタイミングを狙ったものですが、
海の上を雲のようにもやがたなびき、なんとも幻想的な風景でした。
これをわざわざ遠くの山まで出かけずとも、
家の裏に出るだけで見ることができるのは島ならではです。
海の近くだからこそよくみられるもやは風景を彩る大きな役割を担っています。
別の日にはすぐ目の前の対岸の島が全く見えない位、真っ白だったこともあります。
打ち寄せる波の音はするけど海が全く見えない、不思議な光景でした。
そして景色がいちいち違う
二つ目には、雨の景色にもいろいろあることです。
島は海と山が近く地形も複雑であることから、
同じ雨の日でも全く違う景色を見ることができるのです。
そして同じ日でも刻一刻と眺めが変化します。
写真の風景も少し撮影をした後、では帰ろうかなと思った頃には
霧がすっかり晴れていつもの朝になっていました。
なので、雨でもちょっとくらいなら散歩しようかな、
という気持ちになれます。
みたことのない表情に出会えるかも、という期待が大きいので。
島時間につられてゆったりできる
三つ目は、雨なら無理しない、が当たり前にできる環境です。
島の農家さんはとても働き者で、朝も夏なら4時台から。
夕方も日がどっぷりくれてもせっせと畑に入って作業しています。
夏の暑い昼間でも水やりにあちこち軽トラで回ったり、
土と共に生きる、を体現している方だらけです。
ただ、彼らは雨の日はガッツリと休みます。
雨中行軍はしないのです。
雨の日、しんと静まり返った畑を見ていると
ああ、自然に馴染んで暮らすっていいなと思います。
都会だと少々の雨など気にせず、当たり前のように仕事に行き、当たり前のように買い物に出かけますから。
そんなことをしなくたっていいじゃないと思えるゆるさが島にはあります。