しまなみの端っこにある離島、佐木島で暮らしてみて1ヶ月。
なんて人情深いんだ!と思わずにいられない出来事が多々ありました。
物々交換社会、助け合いの輪が根強く残ってると言えます。
もちろん現代的にシステムとお金で解決する部分もあります。
でもそれだけではなく、身近にいる人の手でなにかあればフォローし合う。
そんな人情を感じずにはいられなかった事例を紹介します。
※おうちが一番くつろげるニャンコにとっては、ペットシッターがありがたいのです@大阪府 若かりし頃の翠さん
野菜持ってけ
朝7時過ぎ。愛猫を撫でながらまったりしていると、表の方で声がします。
何かと思えば、お野菜どうぞとご近所の方の来訪。
わたしの仮住まい先の方が農業されないので、畑の収穫をおすそ分けにどうぞとくださったのです。
それを、わたしがさらなるおすそ分けでいただきました。
わざわざお店で野菜を買う必要はないとまでは言わないです。
が、頂き物の野菜たちには、かなり食卓の豊かさに貢献してもらいました。
ひとり分だけ買うのは案外難しいもの。実にありがたいことです。
海岸沿いを自転車で走っていたら、釣り人にお魚を持ってって!
とお声がけもらったこともあります。ランニング中も。
練習スタイルでどうやって運ぶねん!
と拒否するのは無粋というものです。
さすがに旅だと仕方ないですけど。
そんくらいしてやる
また、そこまでしてもらっていいの?
と驚いたのは、遠出時のにゃんこのお世話。
予定変更があり、急遽わたしが本土にある実家に一旦戻ったために、
実際に島の方にはまたお願いしてはしていません。
が、猫が家族にいるかたはともかく猫と暮らしたことがない方すら、
やりかたを教えてくれたらやるよ!
離れてる、島の反対側と言っても1日1、2回行くくらいだったら引き受けるよ。
そんな風に当たり前にのように快諾してくれた方が複数いらっしゃいました。
ペットホテルやペットシッターがなくても生活が回ってるのは
そういう理由だったのだと、本土に戻ってきた今ようやく納得しました。
本土側の街はわたしの18年暮らした場所ですし、
そもそも人口の母数も知人も離島よりはるかに多いはず。
なのに、我が家に入って猫のお世話をしてくれるシッター候補探しは難航を極めました。
なお、結局のところペットホテルを利用することで落ち着きました。
お出かけの予定をすわキャンセルか?とピンチでしたが、無事対処法が見つかって良かったです。
この過程で信頼をおけそうな、ペット預かり対応の動物団体も見つけることができ、一石二鳥でした。
カギはしない方が安心
最後に私が最もびっくりしたことです。
それは家に鍵をかけない方が気持ち的に安心とおっしゃる方が一定数いることです。
特にご自身が都会暮らしの場合、この発言はこのご時世どういうことなのかと混乱される方もいるでしょう。
まず近隣の人が悪さを働くために、人のうちに入ってくることはない
という気持ちの大前提があります。
自分自身が急に具合悪くなるなど、何かあったらむしろ鍵をかけていない方が
中に入ってフォローをしてもらえる。そんな思いもあるようです。
もちろん女性の一人暮らしではこの限りではないのですが。
頼り頼られが普通の世界。
ちょっとウェットに感じるかもしれませんが、悪くないです。