離島は暮らすのに不便と言われますが、
見方を変えると逆に楽しいと感じます。
それは何でもやれるからだ、と気がつきました。
資源も人材も豊富な都会だと、お金を出せばやってくれる人がすぐ近くにいます。
ですが、島となるとそうはいきませんので、割と自分でいろいろする必要があります。
襖や網戸の張り替え、壁紙の新調。
庭木を整えることももちろんです。
これまで、そんなのはプロに任せて当然と思っていたけれど、
いざやってみたら、案外と楽しかったことを挙げてみます。
※松の整え方を習いました@佐木島・三原市
野菜作り
何を隠そう、わたしはいわゆるブラウンハンドです。
園芸が上手で植物を上手に育てる人のことをグリーンハンドといいますが、その逆です。
普通はめったに枯れないような植物すらあの世送りにしてしまうような人間です。
ですので、プランター菜園すらこれまで自分自身でトライした事はありませんでした。
娘たちが小さい頃に小学校から持ち帰り、育てた植物を横で眺めていた位です。
そんな人間がなんと立派な畑で野菜作りを始めました。
といっても、ほとんどそこの持ち主に9割がたの作業をやっていただいていますが。
何もかもが初めてなのでAIに聞きつつ、水のやり方から収穫の仕方までいちいち新しくて楽しいです。
葉っぱは外側から取るもの、とか花が出てしまうと葉っぱが硬くなるのは植物の種類を問わず言える、とか。
生き物の仕組みは面白いなと思いながら日々向き合っています。
庭木の剪定
庭師さんに任せて年間いくらでやってもらう作業だと信じていた、
庭木の剪定も少しずつ自分でやるようになりました。
もちろん畑仕事以上にわからない事はたくさんありますし、
失敗したことなんて数えきれません。
でも失敗してもいいか、まあ気楽にやってみよう、
と思える環境があるのです。
やってみたら、案外自分でできちゃうんだと言うのは、
自己肯定感をぐっと上げてくれます。
ついつい私なんてと無力感にさいなまれがちな文化に育っているのでありがたいことです。
食堂のおばちゃん
もう一つ最近の自分でもびっくりのデビューが食堂のおばちゃんです。
日替わりで複数名が運営している食堂で、特定の曜日を担当することになりました。
自分がしんどくない範囲で好きなものを作ってね。
お店を開けることに意義があるから何でもやってくれたらいいよ。
そう言って背中をしてくれる人がいました。
だからこそ、気楽にじゃぁわたしやりますと言えたのです。
不惑をすぎて日々新しいことに挑戦できる。
そんな楽しさが島暮らしにあると気がつきました。