瀬戸内しまなみの民にとっては当たり前。
でも旅でやってきた人にとってはそうでないことがある。
そう確信したので、海についての話を中心に書いてみます。
干満差、でかいです
1つ目は、干満差が大きいことです。
つまり満潮時の海面と干潮時の海面の高さがかなり違います。
特に遠浅の浜だと塩が潮が満ちている時と引いている時とでは風景ががらりと変わります。
このことに気づいたきっかけは当時小学校低学年だった娘の、
海あふれそうやん、ヤバない?という発言でした。
わたしのふるさと三原市の市街地を車で通っていた時のことです。
川がいよいよ海に流れ込む河口近くの橋を通ったときに、
海面が橋すれすれになっている!と言うのです。
特に高潮警報が出ていたわけでも、低気圧で海面が上がっていたわけではありません。
単純に満潮のタイミングだっただけでしたが、堤防からわずか数十センチ下が、海面。
これだと「あふれそう」もあながち間違いではありません。
わたしにとっては18年見慣れた当たり前の風景ですが、娘にとっては違っていました。
その理由を調べてみたところ、関西と瀬戸内地域とでは、
干満差、つまり満潮時の海面と干潮時の海面の高さの差が、桁違いということがわかりました。
たとえば明石付近では70センチ程度に収まるところ、三原市では最大3.7メートル。
なるほど、そうなると、引き潮の時に見た風景と満潮の時に見た風景が
ずいぶん変わってしまうのも無理はないですね。
実は潮流速いんです
2つ目は、潮流が早い箇所がいくつもあることです。
穏やかな、の形容詞がつきがちな瀬戸内海ですが、
それは外洋からのうねりの影響がないので波立たない、という意味です。
でも、潮の流れは速いです。
海が狭くなっているところ、つまり島と島の間は、
そこが狭ければ狭いほどまるで川のように流れます。
瀬戸内海の東側の入り口である鳴門海峡に大渦ができるのは有名ですが、
それと同じことが700以上ある島々のあちこちで発生します。
なので、目の前にすぐ見えているところでも簡単に渡れない。
そんな場所がたくさんあります。
海釣りにしろカヤックにしろ海上レジャーでは、
地元に詳しい方の情報を確認して安全に楽しんでください。
急に深くなるところ、あります
3つ目は遠浅でないところもある、です。
瀬戸内海の平均水深は38メートルと比較的浅めです。
とはいえ、すべてのビーチが遠浅と言うわけではありません。
海水浴場であっても急に深くなっているところもあります。
海水浴場に関心さんのいる場所やタイミングであれば良いのですが、季節外れで遊ぶ時はご用心ください。
10月末位までは、海水の温度が高くクラゲに気をつけさえすれば、
海遊びが十分に楽しめるしまなみ地域です。
わたし自身もそうですが、暑がりであればまだまだ海に入る機会もあるでしょう。
というわけで、注意喚起も兼ねてみました。
しまなみ地域の特徴を把握しながら、めいっぱい海のレジャーを楽しんでいただければ幸いです。