つい5年ほど前まで、自分にはサラリーマンしかできないと信じていましたが、
お宿を始めたり、自分主催の有料イベントを開催したりしています。
今年の夏には食堂とカフェも始める可能性が出てきました。
やったことがないのによくやるね、とか
と言われることがときどきあります。
ただ、やってみたわたしとして言いたいのは、
やったことがない、はむしろ当たり前なのではないかと。
そもそもわたしは飲食業も旅館業も経験ゼロです。
両親がやっていたわけでもありません。
それなのによくやるねということなのでしょうか。
でも学生を卒業した後、サラリーマンになるのだってみんなやったことがないわけです。
とは言えやったことがないから、と躊躇してしまう気持ちもわからなくはありません。
わたし自身サラリーマン時代にはお給料もらわず、自分でなりわいを作るなんて
一部のスキルがたっぷりある人だけの話だと信じて疑いませんでしたから。
やったことがないけど面白そうだな。
ちょっと試してみようかな?と思うためのヒントをお話しします。
いちどしかない人生です。
やりたいなと思った事はやり残さずやってみませんか?
※あるものでとりあえず試作(手羽元でカオマンガイ)
自分が楽しめる、を大事にする
まずは自分が楽しめるを主軸に置くことです。
先日、日替わり食堂のオファーを受けたときに
皆が喜ぶメニューを前提に考えてしまいそうな自分を押さえて
自分がやりたいことからまず考えてみました。
喜んで作れるものでないと、気合いは入りませんからね。
もちろん喜んでもらうことは大事ですが、
先に作りたいもの、そしてそこからどのように1人でも多くの人に食べてもらえるか、
でもいいと思うのです。
今回は、ビビンバですら「何それ」と訝しむ島のお年寄りが多くくることを考えると、
あまりに見慣れないものは難しいな、と考えて、
ぱっと見に味の想像しやすいカオマンガイを提案してみました。
そして一般的な作り方よりも少しニンニクを抑えて、生姜も量少なめ、で調整することを考えています。
辛さやニンニクの強さはいくらでも足せますし。
徐々に作り上げるイメージを持つ
お宿にしても食堂にしてもそうなのですが、まずは一旦形を作って
そこからどんどん修正をかけていくイメージを大事にしています。
最初から100%で誰もが喜ぶなんて、幻想でしかないと思っています。
まず30点でも40点でもいいからとりあえず形にする。
そこからお客さんの反応を見て、50、60、70と点と上げていけばいいのです。
実際にやってみてわかる気づきもあります。
ゲストハウスで言えば、ダブルサイズ寝具で西洋系のお客さんに喜ばれたはいいものの
予想外の重量で、とにかく干すのが大変だと分かりました。
そして、布団干しで干すことを断念し(腰を確実に痛めます)
島に転がりまくっているみかんのコンテナを台にして
その上に布団を広げることにしました。
移動距離も、持ち上げる高さも少なく、快適です。
助けを求める
3つ目は助けを求めることです。
自分の頭の中で考えているだけではとてもじゃないけど、
アイディアも少ないですし、ありきたりのものしか出てこないのです。
でも不思議なもので、それが1人2人3人と仲間を呼び込むことによって
全く気づきもしなかった視点が出てきたり、解決法が見つかったりするものです。
1人の天才よりも3人の凡人の方がパワーがあるのは本当です。
自分が天才ではないのでなおさらですね。
業種が違ったとしても商売を島でやっていると言うだけでも
経験値が役に立つので、何か困ったことがあれば、
既に島でお店を持っている人に聞いたりしています。
特に会社員年数が長いと、先輩や上司の手を煩わせるのは申し訳ない、と思いがちです。
が、マニュアルのない自営の世界で生きるなら、人の助けは大きいと感じます。
経験なんてなくても、なんとかなるものです。
踏み出したい方が一歩を踏み出せるきっかけになれたら幸いです。