おすそわけを楽しむ

しまなみに戻ってきて、いいな、と思うのが
おすそ分けを以前よりずっと楽しめるようになったことです。

写真は、我が家敷地内の薄暗い場所にひっそり咲いていたクリスマスローズです。
とても美しい花なのですが、ジメジメした暗い場所が好きなんです。

ここにいては誰にもみてもらえないな。
そう思って、喫茶店をやっている友人におすそ分けしてきました。

花にしろ、頂き物にしろ、たけのこにしろ、
これあげるよ、どう?
そんなふうに気軽に声を掛け合うことが多いのです。

その効用を考えてみました。


※おすそわけの花を検品するニャンコ@三原市

会話が生まれるきっかけになる

一つは、会話が生まれるきっかけになることです。

お店で買えば、お支払いをして終わり、になりがちですが
頂き物となると、自然と二言三言ことばを交わしますよね。

わたしが花をお店に持って行ったときだと
その場にいた別のお客さんが興味を持って話しかけてくれた、
なんてこともありました。

そして、その方に株分けをすることになってみたり。
お花を持っていかなければ、繋がることもなかった方と
話ができてしかもその先も関係が続くとは面白いです。

頼まれた時には、株分け?と思いましたが、
今時はささっと調べられるので本当にありがたいです。

喜んでもらえる嬉しさを味わえる

おすそわけを渡した相手に、目の前で喜んでもらえる。
直接ありがとうとお礼の言葉をもらえる。

これは都会で会社勤めをしていたら特に遠い世界になりがちで
ああ、ありがたいな、と思う瞬間でもあります。

くだんのクリスマスローズは、一部虫に食われて穴があったりしましたが
いざ、飾ってみたら全く気になりませんでした。

品評会に出すわけでもなく、花屋の軒先に並べるわけでもないなら十分でした。
雑草に紛れて影が薄かった花が、喫茶店のテーブルに飾った途端
なんだか誇らしく上を向いているように思えて、さらに嬉しかったです。

人にお願いするハードルを下げられる

個人的に最もありがたかった効用は、こちらでした。

ちょっとお願いしたいな、と思っても、飲み込むことが大半。
大体自分で解決してきました。

そんなわたしが、「山椒取りに行っていいですか」
と急に、しかも目上の恩師に聞けるくらいまでになりました。

お互いお願いして、お願いされて、のレベル感を変えられたかな、と。
関係性や、土地によって快適な塩梅は違うと思いますが、
しまなみ界隈なら、この辺かな?というのをようやく体得した感じです。

Iターンした方だとびっくりするかもですが、
おすそ分けの厚意にはガッツリ甘えてしまいましょう。

 

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