竹原沖の大崎上島に初上陸しサイクリングを楽しみました。
あらためて島を旅する楽しさに気がつくことができました。
島とひとくちに言ってもそれぞれ風味が異なります。
島旅ならではの魅力をお話しします。
※今となっては建てられない4階建木造建築。元遊郭だとか。@竹原市
街並みが個性的
まずは、島ごとに味の違う風景に出会えることです。
お隣の島だからといって似ているとも限らず、
それぞれ独特の風味があるのがだいご味です。
ガラパゴスの動物たちが、距離的に近くても異なる見た目のように。
隣の島に渡るのがひと仕事だった時代、
誰もが船で往来できるようになった時代、
橋で島々がつながり移動が楽になった時代。
時代が進むにつれて、島独特の風景が失われていきます。
大崎上島もそうですが、今なお船でしか渡れない島は、
その没個性の進化もゆっくりになっているようです。
タイムスリップ感満載
同じ理由で、古いものがそのまま残っている。
これが島ならではの特徴です。
街並みを保存しよう、という前向きな動きもあります。
ただ残念ながらそれだけではありません。
それは、建物を取り壊しするにも、
島であるがゆえ余計に費用がかさんでしまうこと。
取り壊すための重機も、その後の廃棄物も
船で運び出すとなると大変なのです。
朽ちるのをただずっと何十年単位で待っている。
島にはそんな建物が本土以上に多いです。
昭和初期か、下手をするとそれ以前か。
そんな街並みを楽しみたいなら、島が好適です。
映画のセットのような風景が広がる場所が多々あります。
非日常感をより濃く味わえる
三つ目には、非日常感を味わいやすいことです。
・奥ゆかしい雰囲気ただよう街並みとその後ろにそびえる造船所の巨大クレーン
・急にあらわれる、廃クレーン
・海辺の巨大プラント
・静かすぎる浜辺
・レンガ積みの細いトンネル
大崎上島ではこういった眺めが楽しめます。
一つには、生活の場と商業の場がとても近いこと。
また、効率化の波に飲まれていない道が数多く存在すること。
これらが織りなす風景は独特な味わいです。
日本の地方都市はどこへ行っても似たり寄ったり。
個性なんてちっともない。
そう感じて旅をつまらなく思ってしまうなら
ぜひしまなみ界隈の島々を巡って欲しいです。
瀬戸内海は、有人島だけでも300超と言われ、
日本の離島人口の実に半数以上が暮らすそうです。
狭い範囲にいろいろな楽しみが詰まっていると思うとお得です。