しまなみの魅力はなんですか?と尋ねられることがあります。もちろん、相手のかた、シチュエーションによって回答は変わりうるのですが、その根底にあるものをわたしなりに考えてみました。
大都市に暮らしていると、自然がいっぱいの場所までがとにかく、遠いです。関西はまだコンクリートジャングルからでも山並みが望めますが関東となると・・・海も川も山も遠く、空もなんだかどんより。それがあたりまえ、ということが多いのでは?でも、しまなみは違います。空も海も山もぎゅっと近く、手を伸ばせばすぐそこにあるんです!商店の品揃えは都会と比べたらイマイチかもしれませんが、そもそも、佐木島には商店もまばら、コンビニに至っては1軒もありませんが、自然がとにかく近いです。ちょっと歩いただけで、山にも海にもすぐに到着します。自然が身近にあるというより、むしろ自然の中に我々ニンゲンが居させてもらっている、そんな感覚です。街の光からすこし離れるおかげで、お天気であれば文字通りの「星降る夜」も体験できます。休日に時間をかけて体力を使って遠くの行楽地に行かずとも、仕事のあいまにだってほんの数分あれば自然の中に身をおいてリフレッシュできるって、かなりお得だと思いませんか?がっつり休憩せずとも、小出しリフレッシュで、疲れ知らずになるかもしれませんね。
でも、街から遠いんじゃ、なかなか行けないよね・・・なんて言わないでください!!あきらめないでください!!大体の目安ですが、朝一番に東京を出発したら、お昼には余裕でしまなみの入口までたどり着けます。そして、しまなみの本線からは外れますが、わたしの暮らす(7/25-)佐木島は、日本一新幹線停車駅から近い離島なんです。山陽本線で電車に揺られていたら、泳いでいけるんちゃう?レベルで目の前に見えてきます。ちなみに、直線距離だと2Kmほどですが、海流が割と強めなので、遠泳はお勧めしません笑。なお、佐木島にみっつある港のうち、佐木港には新幹線停車駅の三原駅からスグの三原港から、高速船で13分です。交通の便が悪くて、下手をしたら一日仕事で移動しないといけない、なんてイメージもあるかもしれませんが東京から新幹線であれば4時間程度で到着できるとなると、案外近い?と思っていただけるのではないでしょうか。なお、便数も1日12便あります。(2024年7月現在)また、しまなみ海道の本州側入口・尾道からも高速船が出ており、因島、佐木島の須ノ上港を経由して、バビューンとしまなみ海道のほぼ真ん中、生口島までらくらく、ショートカット移動もできちゃいます。尾道観光と佐木島訪問をセットにしたい方、サイクリングも船旅もまとめて楽しみたい方におすすめです。
これはわたしが自分自身を振り返って思うことです。満員電車もない、歩く時に周りに気を遣いながら雑踏を進むこともない、あふれかえる商品を目の前にしてどれにしよう、と悩むこともない。何より人々がセカセカしていない。そんな環境にいると、こうあるべし、何かなさねばならぬ、といった強迫観念にも似た思いから少しづつ解放されてきて、うん、今のまま「が」いいよね、とか、ちょっとくらいの困りごとくらいは、ま、えっか、とゆるく肩の力を抜いて考えられるようになりました。これは一度ふるさとを離れて都会ぐらしをしたからこその感想ではありますが、選択肢が多い、目に映るものが多い世界というのは案外疲れるものです。コンビニも銀行も他のいろいろなものも限られる環境はむしろメリットです。なにものにも追われず、自分の心のままに生きてみる、そんな時間をしまなみで過ごしてみませんか?